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研究内容紹介

全体の概要

インターネットは1990年代にWWW(World Wide Web)によるホームページの出現を機に急成長を遂げ世界規模で利用者が増大しており,今や日常生活にかかせないインフラストラクチャになりつつあります.また,ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)やFTTH(Fiber To The Home)といったブロードバンドアクセス回線の普及など,インターネット利用環境の高速,広域化が急速に進んでおり,利用目的も従来までのwebの閲覧や電子メールなどに加え,動画配信やIP電話など多様化しています.そのためネットワークを流れるトラヒックの量が増加しているだけでなく,その性質も多様化しています.
このような現状を踏まえて,ネットワーク内の資源を適切に利用するための技術が多く検討されています.
本研究室では,Internet of Things (IoT) をはじめとした有線/無線通信で構成されるネットワークの性能品質改善や新しいネットワークの提案など、以下のテーマについて研究に取り組んでいます。 (現在編集中のため、テーマについては随時更新します。)



時空間データ流通のための車両ネットワークを用いた情報滞留システムに関する研究

現在のインターネット基盤を用いたIoT技術では、デバイスから生成されるデータは、インターネットを経由しネットワークの先に設置されたクラウド等において蓄積され活用されるケースが多くなっています。その中で、IoTデバイスから生成されるデータには、時間的・空間的にその発生位置に強く依存する物がある事に着目しました。私たちはこのようなデータを時空間データと定義しました。このような時空間データは、現在のインターネットのようなデータ収集・蓄積型の情報基盤ではなく、データが生成された地域、または特定の場所で維持・展開されることで、その場にいる人に新しい価値を提供できると考えています。この研究では、私たちの生活の中で身近にあり、かつ将来的に高い計算資源を有する車両に着目し、車両を情報を中継するためのハブ(InfoHub)として活用することで新しい情報流通基盤を構築することを目指しています。一例として、車両を用いてユーザに直接かつリアルタイムに時空間データを届けるための手段として情報滞留手法を提案し、ネットワークシミュレーションや実機実験を通してその有効性を検証しています。

IoT/CPSを実現するための無線通信技術に関する研究

IoT (Internet of Things)/CPS (Cyber-Physical System) 技術が着目されています。IoT/CPSを実現するためには、実空間の様々な情報をセンサを用いて収集する必要がありますが、それに必要となる無線通信には様々な種類があります。この研究では、多数ある無線通信の中でも免許不要で利用できるIEEE802.11準拠無線LAN (Wi-Fi) や低消費電力で超長距離伝送が可能な LPWA に着目しています。 一例として、Mobility as a Service の一環として、タクシーやレンタカーなどの走行データを収集・分析できれば、地域の交通課題や観光課題解決ができると考え、Wi-FiとLPWA通信が可能な車載GPSロガーを作成し、走行車両からの受信機間の無線通信における性能を検証しつつ、課題抽出とその改善手法の提案を行っています。この実験では、実際の車両にGPSロガーを搭載することで走行車両データを収集すると共に、分析基盤も合わせて提案、構築し検証を行っています。